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前立腺がんをご存知ですか?

 皆さん、「前立腺がん」をご存知ですか? 胃がんや肺がん、大腸がんなどは広く知られていますが、「前立腺がん」も2016年には年間8万9千人が診断されており、胃がんに次いで、実は日本人男性の「第2位のがん」になっています。


 前立腺がんの早期発見には、まず「前立腺がん検診」を受けることが大切です。これは採血で前立腺がんの腫瘍マーカーとなる「PSA:前立腺特異抗原」を測定するもので、体に負担のある検査ではありません。町田市でも同検診を行っており、町田市に住民票があり、職場等で前立腺がん検診の機会がない50歳から70歳の男性を対象に行っております。


 また前立腺がんと診断された場合、「早期」であれば手術や放射線治療で多くは完治が期待され、現在はロボット支援手術やヨウ素125永久挿入密封小線源療法(SEED)、高線量率組織内照射(HDR)、強度変調放射線治療(IMRT)、定位放射線治療(SRT)などが保険適応となり、尿の漏れや男性機能を温存しながら、高齢者でも体への負担が少ない治療を選択できるようになっています。また進行が遅いがんの場合には、直ちに治療を行わず、定期的に検査を行う監視療法も選択できる場合があります。


 また「転移」や「再発」、内分泌療法が効かなくなる「去勢抵抗性(きょせいていこうせい)」などの状態においても、新しい内分泌療法や骨転移への治療薬、放射線治療や放射線医薬品を患者さんの状態に応じて組み合わせることで(集学的治療)、生活の質(QOL)を維持しながら、より長く生存できるようになってきています。


 このように前立腺がんは様々な治療の選択や、新しい薬などによる集学的治療が発展してきており、まだ検診を受けられていない方は、まず一度「早期発見のために前立腺がん検診」を受けてください。


佐藤威文前立腺クリニック  佐藤さとう  威文たけふみ 先生

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