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突き指は整形外科に受診すべき? 痛み、腫れが続くときは

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突き指は整形外科に受診すべき? 痛み、腫れが続くときは

 スポーツや作業をしている時などによく起こるのが突き指です。また医療機関を受診すべきか迷う時もあるかと思います。今回はケガの中でも起こりやすい突き指について、症状や応急処置、やってはいけないことなどについてお書きします。


 突き指とは指先に物が当たったり、引っかかったり、また指をぶつけたりして起こるケガを、突き指といいます。症状としては、関節に腫れと痛みがある、指先が曲がって変形する、指先を完全に伸ばすことができない等が挙げられます。


 突き指の応急処置は安静にし、痛みがあるときは、無理に動かさず、痛みのある指を冷やしましょう。指を冷やすときのポイントは洗面器やボールなどに氷水をいれ、直接指を入れて冷やします。入れ物がないときは、ビニール袋に氷を入れて、指を挟むように冷やしましょう。指を冷やす際には凍傷に注意しましょう。くれぐれも氷で直接患部を冷やしたりすることはさけましょう。氷がなければ流水でもかまいません。患部を心臓より高い位置におくのも効果的です。


 また応急処置として覚えておきたいのが、RICE処置です。RはRest(安静)、IはIcing(冷却)、CはCompression(圧迫)、EはElevation(挙上)です。指の腫れが引かないときは指を固定できると良いです。ポイントは適切なサイズの副子(患部を安静にするための固定具)を当てて、伸縮性包帯やテープで固定します。適当な副子がない時はダンボール等で代用しましょう。伸縮性包帯やテープを使用して固定する際にはくれぐれもしめすぎに注意をしてください。あくまでも添えてあげることが大事ですので、しめすぎると末梢の血流不全をおこしてしまいます。してはいけないことは指をむやみに引っ張ったり、患部をもんだりはしてはいけません。


 治療は軽症であれば、痛み止めの内服や軟膏、貼付剤で1~2週間程度で改善します。指先用の副子を使ったり、テーピングを行ったりして固定するケースもあります。固定期間は病態により様々です。しかし、無駄な長期間の固定は指の関節の動きの制限を引き起こしてしまいますので、病態を正確に把握し、早期に指を動かす訓練を開始することが非常に重要です。


 指先を突き指して、指を伸ばす腱が切れて指先が伸びなくなってしまうと6~8週間くらい固定をしなければならないケースもあります。骨折をした場合は、手術で骨折を元の位置に戻してから鋼線で骨折部の固定をおこなうケースもあります。指に少しでも痛みや腫れ、変形があるときは、正確な診断と適切な治療が必要になります。その際は整形外科を受診しましょう。


安藤整形外科・形成外科 安藤 亮 先生

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