町田市医師会ホームページ

発熱や咳があれば新型コロナ?ワクチンは接種すべきか?

  • HOME »
  • 発熱や咳があれば新型コロナ?ワクチンは接種すべきか?

身近な医療情報

発熱や咳があれば新型コロナ?ワクチンは接種すべきか?

 新型コロナの症状は発熱、寒気、倦怠感、咽頭痛、咳、関節痛など感冒やインフルエンザによく似た症状で発症します。無症状で経過する症例もある一方で、肺炎を合併し、死亡することもあります。また血栓症や後遺症もあり、「新型コロナの症状は多彩」です。


 特に発症早期1~3日目に症状で新型コロナを診断するのは無理だと言われています。ではどのように新型コロナを疑うのでしょうか?「2週間以内に新型コロナ患者に接触歴」があれば強く疑います。「接種歴がない場合はその地域のPCR陽性率」を参考にします。例えばPCR陽性率が5%ならば、感冒症状の患者が新型コロナである可能性は5%を超えることはないでしょう。


 新型コロナは比較的症状が重い「インフルエンザ様症状が多い」ので、微熱などの軽症では2~3%程度の陽性率しか期待出来ないと言えます。一方新型コロナが流行しPCR陽性率が高くなれば、新型コロナと診断される確率は高くなります。重症例を早期に診断するため「発症早期1~3日目は重症例(インフルエンザ様症状)」を、また「肺炎合併(4~8日目)」や「嗅覚障害(2~9日目)」は比較的特徴的なので積極的に疑います。


 新型コロナのワクチンは接種すべきでしょうか?有効率は非常に高く重症化を抑えるだけでなく発症予防効果も期待されています。国民の75%がワクチン接種をすれば「集団免疫」を獲得でき、新型コロナの流行が抑えられることが期待されています。


 重篤な副反応であるアナフィラキシーショックは10万人に1人とインフルエンザワクチンより頻度が高いとされていますが、麻疹などの生ワクチンと同程度であり、接種後15~30分観察すれば十分病院内で対応可能と思われます。


 歴史に残る新型コロナウイルスの大流行を過去のものにするには一人一人がワクチン接種をすることが大切だと思います。


フォレスト呼吸器内科クリニック町田 五十嵐 尚志 先生

PAGETOP
Copyright © 町田市医師会 All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.