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身近な医療情報

デジタルデバイスとの付き合い方

 スマホの普及、仕事や学校でもタブレット端末やパソコンなどのデジタルデバイスの画面を見る時間が多くなっています。その中で眼精疲労や子どもの近視の進行が問題になっています。


 眼精疲労軽減に良いとされて宣伝されていたブルーレイカット眼鏡はあまり役に立たないことが、2021年の論文で指摘されています。1) しかしながら画面からの青色の光は睡眠に影響を与える事は否定されておらず、睡眠の質には影響を及ぼすため就寝2時間前には画面をみないほうが良いとされています。


 では眼精疲労軽減にはどうすれば良いかですが、まずは画面をみつめて20~30分経過したら20秒以上5m以上遠くを見ます。画面までの距離はパソコンなら60cm以上、タブレットなら30cm以上離します。


 また年齢にあった適切な眼鏡やコンタクトレンズにて楽に画面を見ることが大事です。画面をみているとまばたきを忘れて凝視している事が多く、夕方のかすみやゴロゴロなどのドライアイ症状があれば適切な点眼にて黒目の表面を整えるのも大切です。


 それらをやっても眼の奥が痛いなどの症状があれば、まずは作業中の姿勢を見直してください。頭は4~5kgあり少し前傾して頭が前にでていると首、肩がこります。ボーリング玉をやや前で持っていたら腕がすぐに痛くなると思いますがそれを首がやっています。


 首の細い筋肉が筋肉痛になると眼の奥の痛みと勘違いすることがあります。ひどいと肩から腰までこると緊張性頭痛の原因にもなります。バランスボールにのって作業するイメージで、頭が体幹にのるように姿勢良くすることが大事です。ノートパソコンやタブレットでは画面の位置が低すぎる事もあり、画面上端の位置を目線の高さまで上げた方が良い場合もあります。


 またいくら姿勢が良くても、同じ姿勢を維持していることで首や肩こりはおきますので、首や肩まわりの運動やストレッチを日々心がけることで疲労を蓄積させないことも大切です。


町田まつむら眼科 松村 一弘 先生

1)
Singh S, et al. Do blue-blocking lenses reduce eye strain from extended screen time? A double-masked, randomized controlled trial. Am J Ophthalmol. 2021 Feb 12. Online ahead of print.
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