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慢性腎臓病(chronic kidney disease)

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慢性腎臓病(chronic kidney disease)

 慢性腎臓病(以下、CKD)は、高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙などと同様に、新たな脳心血管障害の危険因子として取り上げられて、既に十数年になります。


 日本の成人人口の約8人に1人がCKDと言われていますが、痛くも痒くもない病態なので、ほとんどの方が放置されています。しかし、30~60%の軽度腎機能低下の患者さんを5年間追跡調査した結果、腎不全に至った人はたったの1%であったのに対し、24%の人が腎不全になる前に脳卒中や心筋梗塞で死亡したとの報告もありました。


 CKDの概念は、検尿・画像・血液検査・病理所見等で腎障害を示唆する所見の存在と、糸球体濾過量(GFR)60mL/分未満のいずれか、または両方が3か月以上持続することで、GFRの値によってステージ1~5に分類されます。腎機能に関しての相談や、健診等で検尿やGFRの異常を認めた時は、かかりつけ医の先生にご相談下さい。皆さんの腎機能に応じた治療を受けることができます。


 しかし、蛋白尿が高度(2プラス以上)の時、蛋白尿と同時に血尿を認める時、GFR値が50mL/分未満(70歳以上で40mL/分未満)の時、3か月間に30%の腎機能低下を認める時は、高度腎機能障害に進行する可能性があるため、専門医受診をお勧めします。


河辺内科医院 河辺 満彦 先生
(「広報まちだ」2014年12月1日号「健康メモ」より転載)

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