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身近な医療情報

血便を起こす病気

 血液の混じった便が出る状態を「下血」といい、黒色のタール便と鮮血に近い血便に分けられます。タール便は、上部消化管(胃、十二指腸)や小腸からの出血の際見られ、血便は主に下部消化管(大腸)からの出血の際見られます。


 血便の原因疾患には色々ありますが、頻度の多いものだけ紹介します。
1.腫瘍:大腸癌、ポリープ等
2.血流障害:虚血性大腸炎等
3.炎症性腸疾患:潰瘍性大腸炎、クローン病等
4.感染症:カンピロバクター、アメーバ赤痢等
5.薬剤性:抗生物質起因性腸炎等


 その他に痔、肛門疾患、血管病変、血液疾患、大腸憩室からの出血等様々な病気によって引き起こされます。それぞれの疾患は血便の他に、腹痛や下痢、便秘等を伴うこともあれば、血便以外は無症状の場合もあります。診断は丁寧な問診と大腸内視鏡検査です。血便が出たらなるべく早く、消化器科を受診し、大腸内視鏡検査を受けることをお勧めします。


木下内科胃腸科 木下 剛 先生

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